【アレルギー物質】の表示2001年4月《平成13年》より)

※但し、1年の猶予期間がある

 今までは様々な形でアレルギーの原因物質(アレルゲン)が入っていてもそれが判りにくい表示及び状況でしたので、そこからしますと一歩も二歩も前進したと思います。しかし、全ての問題が無くなった訳ではなく、まだまだ注意及び監視が必要であることには変わりはありません。

ア) 表示の条件

    @アレルギー物質が含まれていることが明確であること。
    A血圧低下や呼吸困難、意識障害などの重い健康被害を起こすもの。
    B国内で、年に3回以上の健康被害が発生しているもの。

イ) 対象範囲

     容器包装された加工食品

ウ) 特定原材料名−25品目(※バナナは2004年《平成16年》に「特定原材料に準ずるもの」に追加され、エビカニは2008年《平成20年》に「特定原材料」に変更となりました)

規 定 内 容 特 定 原 材 料
省 令
(表示義務)
加工助剤・キャリーオーバーを含め、最終製品まで表示(7品目) 卵・乳及び乳製品・小麦・ソバ・ピーナッツ、エビカニ
通 知
(表示を奨励)
義務ではない(アレルギー発症数・重篤度が少なく、科学的知見が少ない)(18品目) あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、鮭、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、桃、やまいも、りんご・ゼラチン(牛肉・豚肉由来であることが多い)

エ) コーデックス委員会において含有する旨を表示することを合意されたもの

  @グルテンを含む穀類とその製品
  A甲殻類及びその製品
  B卵及び卵製品
  C魚及び魚製品
  Dピーナッツ、大豆及びその製品
  E乳、乳製品(ラクトースを含む)
  F木の実及びその製品
  G亜硫酸塩を10mg/kg以上含む食品

オ) 問題点 厚生省食品衛生調査会表示特別部会(2000324日)での親の会の意見陳述より

  @容器包装された加工食品のみならず、バラ売り食品等の非包装食品及び飲食店メニューにおいても原材料表示が必要。
  A特定の原材料だけでなく、使用した原材料全ての表示を求める。
  B含有量に関わらず全ての原材料表示を求める。

カ)当店が考える問題点(上記に追加)

  @生産ライン、生産機器を別にできるか
  A乳化剤を使用(キャリーオーバーを含む)した際は表示する
  B子ども達が食べるお菓子や食品にどのように表示するのか(それだけのスペースがあるのか、その表示方法は?)
  C店頭販売(表示義務なし)する店の管理者及び販売員の理解・教育がどこまでなされるか
  Dメーカの負担(検査や新たな機器を導入するための経費など)を利用者がどこまで理解し、負担できるのか

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