<03-16 2000年11月20日公開>
胎児はダイオキシン類以外にも、様々な化学物質で汚染されていることが分かってきています。表は、京都大学の森千里らが日本人の臍帯を調べた結果だが、様々な化学物質が検出された。今までは、胎盤が汚染から胎児を守っているのではないかと考えられていましたが、その幻想は崩れ去りました。
胎児を汚染から守るためには、母体そのものの汚染を避ける必要があります。
日本人の臍帯中の化学物質の曝露状況(暫定値)
化学物質名 | 質重量あたり平均値 | 単位 | 検体数 |
---|---|---|---|
PCDDs+PCDFs |
0.0067 | pg/g |
7 |
PCBs |
122.1 |
pg/g |
10 |
DDTs |
118.0 |
pg/g |
10 |
BHC |
62.6 |
pg/g |
10 |
クロルデン |
11.7 |
pg/g |
10 |
カドミウム |
300 |
pg/g |
10 |
鉛 |
18200 |
pg/g |
10 |
ビスフェノールA |
1700 |
pg/g |
3 |
ノニルフェノール |
1600 |
pg/g |
2 |
PCDD:ダイオキシン、PCDF:ダイベンゾフラン
森千里(京都大学大学院医学研究科生体構造医学講座):日本における内分泌撹乱化学物質のヒト胎児曝露や男性生殖器への影響について、環境庁環境保健部環境安全課監修:環境ホルモン化学白書’99−内分泌撹乱化学物質問題に関する国際シンポジウム’98全内容:109-114、公害対策技術同友会、1999
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