<05-18 2001年11月01日(木)公開>
子供たちが長い間気管支喘息の発作喘息に悩み、発作を起こした時になぜ発作が起きたのか、どうすれば起きないですんだのかを考えていくと、どんな時に喘息発作を起こし、どうすれば発作が軽くなるのかがだんだんわかってきます。自分の体に状態がわかり、その時その時に応じて自分の行動が決められるようになると、軽い発作は、自由にコントロールされ、気管支喘息は軽くなります。アトピー性皮膚炎の場合も同様で、何を食べ、どこに行くと痒みがひどくなるかなどがわかるようになると、コントロールがつくようになります。
症状が出て、苦しんだ時にアレルギーっ子本人がそのことを自覚して、覚えていくことが大切です。もし、アレルギー症状が出てしまった時は、悪くなったことを悔やむより、アレルギーっ子たちが病気を理解し、どうすれば治っていくのかを身につける絶好のチャンスと考えて下さい。
しかし、食事や環境に気をつけていると、アレルギー症状は軽くなり、あまりひどい状態になることが少なくなります。小さい時は親たちの努力によって作り上げられた、何の心配のない環境のもとで生活しています。でも、その中でいつまでもぬくぬくとはしていられません。自分で、自分に合ったいい生活環境を作り上げていく力を獲得していかなければいけません。親に作り上げられた環境の中で、何も知らずに育つだけでは困るのです。親がどのように考え、どんな努力をして、どんな苦労をしてきたのかを、アレルギーっ子に伝えて一緒に考えていきましょう。病気を起こしてしまった時が、伝える絶好のチャンスです。