<05-02 2001年10月04日(木)公開>
水は生物の生命の源です。水とどのように付き合うかによって、私たちの健康状態も変わります。上手に水と付き合いましょう。
@水をきれいにする――水道水の塩素やトリハロメタンを取り除きましょう!
A水を良くする――水の性質を良くして体に良い水をつくりましょう!
B水を汚さない――水を汚すと私たちの健康も保てません。水をきれいにして地球環境を守りましょう!
@雨として地上に降り注いだ雨は、落ち葉や腐植土・砂などのフィルターを通ってきれいになります。
Aさらに地下深く染み込んだ水は、岩の間を通る間に岩に含まれるミネラルが水に添加され、性質が変化します。
B温泉や湧き水となり動物たちに生命を与えます。
C川に流れ込んだ水は、海に注ぎ込み、蒸発して雲となり、再び雨となって地上に降り注ぎます。
このようなサイクルで水は地球上をまわり、私たちに生きる力を与えています。この水を私たちの家庭で手に入れることはできないでしょうか?
水道水に含まれる塩素は水道水中の食中毒を起こす病原菌を殺菌し、私たちの健康を守るために添加されています。ところが、塩素はその殺菌性のために私たちの健康を害する側面を持っていることがわかってきました。
●がんや成人病(生活習慣病)、アレルギー、アトピーを悪化させる物質=活性酸素を発生させます。 |
残留塩素やトリハロメタンを取り除く方法を考えましょう。
一番手っ取り早い方法は家庭用浄水器を取り付けることです。浄水器には最低2つの機能が必要です。
1つは、大きな汚れや雑菌を取り除くためのフィルター。少し前までは中空糸膜フィルターが主流でしたが、活性炭そのものでフィルターを作ることができるようになりました。中空糸膜フィルターではお湯は浄水できませんでした。活性炭フィルターによって、一定の温度のお湯まで使えるようになりました。
2つ目は活性炭です。活性炭の吸着能力が高ければ高いほど塩素やトリハロメタンの除去率は上昇します。
現在では3〜4万円ほどで購入できます。蛇口につけるタイプの物は活性炭の量が少ないのでフィルターの交換は頻回に必要です。できれば、活性炭がいっぱい入った据え置き用の浄水器を手に入れましょう。活性炭が汚染物質でいっぱいになった状態で使用すると、活性炭に溜まっていた汚染物質が逆に放出されるため、最悪な水を使うことになってしまいます。
お風呂のお湯から塩素を除くためには、浄水器を通した水またはお湯を使ってお風呂をわかすか、ビタミンC(街の薬局でアスコルビン酸原末として売られています)を200〜500mgほどをいれるか、緑茶をコップ一杯分お湯の中に注ぎ込む方法が簡単です。
活性炭フィルターが登場したため、温水シャワーに取り付けることができる浄水器を使えるようになりました。塩素入りのシャワーを浴びると髪はゴワゴワ、肌はガサガサになってしまいます。喘息の人では浴室に充満した塩素のために喘息発作を起こしてしまうこともあります。もし、塩素除去用のシャワーヘッドがない場合は、ビタミンCなどで塩素を中和したお湯を確保しておき、そのお湯で髪を洗うようにしましょう。
塩素入りの水道水を沸す場合、沸騰直後に火を止めてしまうとトリハロメタンが最大量になってしまいます。30分以上沸し続け、生成されたトリハロメタンを飛ばす必要があります。
水の分子(=クラスター)は35〜36個の集合体となっていると言われています。この水分子の数が10数個の小さな集合体になると、細胞の中に水が取り入れやすくなり、細胞の活性度(元気さ)を維持できると言われています。肌は潤いがでてスベスベになり、飲めば腸内の状態が良くなり、健康を保つことができます。
98年1月、天谷和夫(元群馬大学教授)氏は「化学物質の安全性に関する国際ワークショップ−塩素化合物の安全性について(通産省工業技術院物質工学工業研究所主催)」で、このような水はダイオキシンやトリハロメタンなどの脂溶性の有機塩素化学物質をより多く水に溶かし込むことで体外への排泄を高めること、また、この水が有機塩素化合物を分解できる可能性を報告しています。 |
@トルマリン(電気石):フロークリーン(お風呂用)、フローQ(飲み水用)として販売されています。又、家庭の水道の元栓部分に取り付けて家全体の水をセラミック処理水にすることができるものもあります。
(新泉BRC−22、価格家庭用298,000円、環境システム事業協同組合:JBI,電話048−839−6660、〒336-0034 埼玉県浦和市内谷4丁目10−9)
A天恵石・医王石など:色々なところで販売されています。
B備長炭(びんちょうたん)
C土鍋、セラミック鍋など
天恵石や医王石などを飲み水に入れると、石に含まれる成分を水に溶かし込むことができます。カルシウムを添加するために、サンゴの死骸などを組み込んだ浄水器もありますが、母乳を飲んでいる赤ちゃんにはカルシウムを与え過ぎないように注意しましょう。
※腎臓の働きが未熟なため多量のカルシウムは処理できません。ヒトの赤ちゃんはカルシウムを少量とって生きていくようになっています。ヒトの母乳はカルシウム濃度が牛乳の約4分の1です
適切に様々なミネラルを食べるためには、Na(ナトリウム)とcl(塩素)だけからできた塩(人工的に製造された塩)ではなく、海水をそのまま使った塩(天塩など)や岩塩を利用しましょう。
●合成洗剤をなるべく使わないようにしましょう。
合成洗剤は使用した後も洗浄能力が持続するため、排水として流すと、川や海の生き物たちを痛めつけます。使う場合は、容器の後ろにある表示をよくみて「正しい使い方」でなるべく少量にしましょう。
子供用の練り歯磨きにも合成洗剤が入っています。口の中の粘膜を傷つけ、飲み込んで腸の粘膜を荒らします。歯ブラシは練り歯磨きを使わず、ていねいにブラッシングすることを習慣にしましょう。塩を少しつけると塩の結晶が磨き粉の代わりをして汚れが落ちます。野菜を充分食べると野菜の食物繊維で自然に歯磨きができます。
●石けんは必要最小限だけ使いましょう。
石けんは自然の状態で分解するため、排水に流れても生物系に対する影響が少なくて済みます。ただし、使い過ぎはやはり環境を悪化させます。必要最少量を使うように心がけましょう。台所の洗い物はお湯で流せるものはお湯だけで洗い、石けんを使う場合は固形石けんをスポンジに少しだけ擦りつけるか、液体石けんを正しい使用方法で水に溶かして使いましょう。汚れを流水で洗い流すことが、一番きれいになる洗い方だということを覚えておいて下さい。
●油脂の多いものはあまり食べないようにしましょう。
油500mlを水に流してしまうと、魚が住むことができるようなきれいな水に戻すためには浴槽約330杯分の水が必要と言われています。使った油を捨てる場合は、流しには絶対に捨ててはいけません。不要な紙に染み込ませるか固めて生ゴミに出します。皿は、付いた油を不要な紙などで拭き取ってから洗うようにしましょう。
●油を大量に必要とする料理(揚げ物)や油脂の多い食品はなるべく食べないようにしましょう。
食事に油脂が多いと、食器を洗うために洗剤の使用量が増え、さらに水を汚染します。