<04-44 2001年09月20日(木)公開>
食べものを吸い込んでも症状が起こることがあります。
ソバ屋さんの娘の喘息。4歳の女の子はおじいさんが手打ソバ屋を営んでいました。この子はソバのアレルギーを起こしていました。本人はソバを食べていません。ところが、ソバを配達する自動車に乗ると発作を起こします。店の手伝いをしたお母さんがそのままの格好で帰ってくるとすぐ発作を起こしてしまいました。ソバ屋で働いたら頭を洗い、シャワーを浴びて着替えをしてから家に帰るなど、ソバ対策を充分してやっと発作が軽くなっていきました。
ソバガラ枕を使ってソバガラの粉を吸い込み、気管支喘息発作を起こすことはよくあります。
豆まきのピーナッツの殻による気管支喘息発作。5歳の男の子はピーナッツのアレルギーがありました。ピーナッツは食べないように気をつけていました。豆まきのとき、幼稚園では殻付きのピーナッツをまくことになったのです。豆まき当日、みんなが殻付きのピーナッツをまき始めると、とたんに喘息発作が起きてしまいました。どうもピーナッツの殻の粉を吸い込んでしまったようでした。豆まきは昔ながらの大豆を使った豆まきが良いですね。
せんべいの割れたときに出る粉を吸い込んで起す喘息。せんべいを食べると口の中でバリっと割れた時の粉を吸い込んでしまうため、気管支喘息発作を起こすことがあります。ウエハースや小麦のクラッカーなどでも同様です。
小麦粉を吸い込んで起こす喘息。40歳代の女性はパン工場に勤めています。血液検査では小麦が陽性。小麦を食べても発作は起こりませんが、小麦粉を吸い込んでしまうと気管支喘息発作を起こしました。吸い込まないようにマスクの着用などで改善しました。
アレルギーのある食べ物を食べないようにしていても、家庭内で他の人たちが食べていると、食べこぼしたカスが乾燥してホコリとなり、室内を漂って吸い込み、症状を起こすことがあります。敏感な場合、家族が原因食品を食べると、歯のすきまなど口の中に残った食物はおしゃべりすると唾液とともにしぶきとなって飛び散ります。アレルギーっ子は唾液のしぶきを吸いこみアレルギー症状を起こしてしまいます。気管支喘息やアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などの病気があり、食べ物のアレルギーがある場合、他の家族も一緒に食べない・持ち込まないことが大切です。食べてしまった場合は、食べカスを掃除機で吸い取って下さい。また、歯磨きをして歯についた食物のカスを取り除いてください。できれば、服を着替えて下さい。
魚のアレルギーが強い子は、魚を焼いた煙で気管支喘息発作を起こすことがあります。