アレルギーっ子の生活

<04-27      2001年08月21日(火)公開>

【牛乳・大豆がアレルギーの時に除去する食品】

牛乳がアレルギーの時に除去する食品
反応 牛乳・牛肉が含まれる食品 他の食品との加工品
微量の混入があるもの
果物の缶詰
100%その他の果汁ジュース
ゼラチン
  
<牛肉および牛肉を使った手作り料理>
<牛乳を少し入れた手作り菓子>
<牛乳を少し入れた手作り料理>
<牛乳が入った市販菓子類>
バターアメ・キャラメル
キャンディ・ドロップ
チューインガム・シャーベット
粉末ジュース・ソーダ
<その他>
バター・チーズ
インスタントマッシュポテト
ベビーフード
<牛乳・卵・植物性油脂が使われた食品>
食パン・コッペパン・菓子パン(牛乳・卵・油)
インスタントスープ・ポタージュ(油)
ビスケット・ウェハース・クッキー(卵・油)
ホットケーキミックス(卵)
豆乳(大豆)
<牛乳そのものが多量に使われた食品>
牛乳・山羊乳・コーヒー牛乳・フル一ツ牛乳・ミルクココア
クリープ
ヨーグルト・ヤクルト・カルピス・ジョア等乳酸菌飲料
生クリーム
<大量の牛乳と卵や多量の植物性油脂が使われた食品>
マーガリン(油)
インスタントカレールー(油)
インスタントホワイトソース(油)
インスタントラーメン(卵・油)
粉ミルク(油)
プリン・カステラ(卵)
アイスクリーム(卵・油)
ニド(油)
ケーキ(卵・油)
シェイク(卵)
チョコレート(カカオ)
<牛乳・乳製品にアレルギーがある場合の食事>

●カルシウムは野菜や海草、魚介類から、蛋白質は他の魚介・肉類、米から取るようにします。特に、野菜のいっぱい入ったみそ汁は適量のカルシウムをとるために最高の食品です。一日に2回、朝夕は具だくさんのみそ汁を食べましょう。
●牛乳にアレルギーがある場合、牛肉にもアレルギーを起こしている可能性があります。
●アイスクリームは止めます。どうしても食べたい時は、輸入果物は使わないで国産の季節の果物を使った手作りのジュースを使った手作りシャーベットなどにします。”どんびえ”などのアイスクリームメーカーを使うとかなりおいしくできます。
●牛乳を使った飴やキャンディなどは止めて、手作りの飴(砂糖を水で溶かし、煮つめ、固めるとベッコウアメができます)にします。ただし、食べ過ぎはいけません。
●ゼラチン(ゼリー)のアレルギーが増えています。ゼラチンは牛の骨からつくります(豚の皮からも作られています)。牛乳や牛肉のアレルギーがある場合は、同時にゼラチンのアレルギーも起こしている可能性があり、ゼリーやグミキャンディなどはなるべく食べないようにします。ゼラチンは予防接種に含まれているため、アレルギーがある子はゼラチンの入った予防接種をした後に、じんましんや気管支喘息発作、アナフィラキシーを起こすことがあります。
●市販の牛乳の入ったカレールーは止め、小麦粉とカレー粉(※使われているスパイスに注意!)からルーを作ります。小麦にアレルギーがある場合はデンプンでとろみをつけます。小さい乳児や幼児の場合、辛みの強いカレー粉は刺激が強すぎます。ターメリック(粉の状態で売られています。※「油脂」が添加されているものがありますので注意!)で黄色をつけ、少量のカレー粉で香をつけて野菜のダシをたっぷり使って作ってあげましょう。カボチャと少量のカレー粉を使ったカボチャカレーもおいしいですよ。
●シチューはコーン(トウモロコシ)の缶詰のクリームタイプや、オートミールから作ったクリーム(オートミールを煮て、ガーゼでこしたもの)を使って作ります。または、野菜を使ってポタージュスープにします。
●手作りパンを小麦粉と酵母(イーストまたは天然酵母)を使って作ります(※お腹の中に悪玉菌である“大腸菌”や“カンジタ菌”などが増えますと「腸内細菌叢」が乱れ、消化・吸収が損なわれますので、小麦にアレルギーが無くても極力控えることが大切です)。国産小麦と天然酵母、なたね油で作ったパンが市販されています。デュラムセモリナ粉は水で溶いてフライパンで焼くだけでパンケーキができます。
●バターは使わずアレルギー用油を使用します。アレルギー用マーガリンは乳化剤が使われているため使用は避けます。乳化剤は腸管粘膜から未消化の蛋白質の吸収を増やし、アレルギーを悪化させる可能性があります。

粉ミルクはアレルギー用ミルクを使います。
普通ミルク 牛乳+大豆油+やし油
アレルギー用
ミルク
牛乳の消化物+紅花油やなたね油など 
森永ニューMA−1(エムエーワン)
明治のびやか
雪印ペプディエット
カゼイン消化物+パーム油・パーム核油・ヒマワリ油・サフラワー油・エゴマ油
乳清蛋白消化物+なたね油+ヤシ油+シソ油
カゼイン消化物+紅花油

●豚肉の挽き肉を買うと、同じ機械で牛肉も挽き肉にするため、混入することがあります。肉はなるべく固まり、または薄切りで買ってきて自宅でミンチしましょう。
●薬品の中には牛乳成分から作られたもの(タンナルビン−下痢止め−牛乳アルブミンから作られる)、乳成分の混入があるもの(整腸剤の一部:腸内細菌を培養時に使った脱脂粉乳や牛肉エキスが混入、抗生剤メイアクト:牛乳カゼイン含有)、牛の骨から作られたゼラチンを含むもの(薬のカプセル)などがあり注意が必要です。
●食品添加物の「蛋白加水分解物」は牛乳成分を含むことがありますCPP」は牛乳のタンパク質であるカゼインからできています

がアレルギーの時に除去する食品
反応 卵・鳥肉が含まれる食品 他の食品との加工品
<微量の混入があるもの>
酢・果実酢の一部
メイプルシロッブ・ハチミツ・
コンソメスープ(卵白で汚れ・濁りを取り除くため)
カモ・アイガモの肉
<鳥肉・鳥肉を使った手作り料理>
<卵を少量使った手作り料理や手作りお菓子>
<卵が少量入った食品>
チキンコンソメ・卵つなぎのめん
かわらせんべい・卵ボーロ等
卵の使われた菓子
インスタントスーブの素
かまぼこ・ちくわ・はんぺん等練り製品
すり身の一部
てんぷら粉
<卵・牛乳・植物性油脂が使われた食品>
ビスケット・クッキー(牛乳・油)
かりん糖(油)
インスタントココア(牛乳)
カツ・フライ・てんぷらの衣(油)
食パン・菓子パン(牛乳・油)
<スジコ・イクラ・タラコ以外の魚の卵>
カズノコ・ウ二・シシャモの卵
ハタハタの卵など
<卵が多量に使われた食品>
鶏卵・うずら卵(生、ゆで卵)
卵焼き・目玉焼き・オムレツ
茶わんむし
<魚の卵>
スジコ・イクラ・タラコ
<卵と植物性油脂が使われた食品>
インスタントラーメン等卵の入ったインスタント食品(油)
マヨネーズ(油)
<卵・牛乳が使われた食品>
アイスクリーム・プリン・ケーキ
ミルクセーキ・カステラ(牛乳)
<その他>
生そば(つなぎに卵を使った物)
ハム・ソーセージ(牛乳・油)
<卵・鳥肉のアレルギーがある場合の食事>

●蛋白質は他の魚介類・肉類から、偏らないで取るようにします。お米にも蛋白質が含まれます。お米をしっかり食べましょう。
●卵にアレルギーがある場合、鳥肉にもアレルギーを起こしていることがあります。
●生野菜を食べる時は、マヨネーズは使わずに、塩やスパイス、三杯酢、ノンオイルドレッシング(市販)、アレルギー用油で作ったドレッシングなどを使います。
●めん類は卵つなぎのものは止め、卵の入っていないものを使います。乾めんは植物性油脂の使われているものがあるので注意します。
●フライや天ぷらのころもを作る時は、卵のかわりに片粟粉(ジャガイモ)・タピオカ粉・さごやし粉などを水やぬるま湯にといて代用します。パン粉はオートミール(燕麦)・ヒエフリーズドライ・キノアボールをつぶしたものなどで代用します。
●市販のかまぼこは原料の「タラすりみ」に卵白が使われていても成分表示されません。手作りするか、アレルギー用のすりみ(イトヨリのすりみなど、魚と岩塩のみで作られている)を使います。
●パンは小麦粉と酵母から手作りにします(もちろん、小麦とイーストにアレルギーがない場合)。国産小麦粉と天然酵母、なたね油で作ったパンが市販されています。
●挽き肉を買うと、同じ機械で鳥肉も挽き肉にするため、混入することがあります。肉はなるべくかたまりまたは薄切りで買ってきて調理(ミンチにする)しましょう。
中耳炎や副鼻腔炎等の時に使われる塩化リゾチウムは卵の蛋白質です。。アナフィラキシーやじんましんを起こすことがあるので、耳鼻科にかかる時は卵のアレルギーの有無をきちんと伝えておきましょう。

大豆がアレルギーの時に除去する食品
反応 大豆・大豆油が含まれる食品 他の食品との加工品
<大豆を醸造した食品>
しょうゆ・しょうゆを使った食品
つけもの・味つけのり・
みりん千し
丸豆みそ・ソース
<大豆蛋白を使った食品>
とうふ・焼きとうふ
<その他>
インゲンマメ・さやいんげん・
えんどう豆・そら豆・とら豆
もやし
豆乳(牛乳)
<大豆そのものを使った食品>
大豆・枝豆・きなこ
納豆(かゆくなるのでネバネバがつかないように注意しましょう)
<その他>
つくだに
<あずきを使った食品>
まんじゅう・ようかん・おはぎ
あんみつ・みつまめ等和菓子
<その他の豆類>
ピーナッツ(落花生)
コーヒー・ココア
<大豆油を使った食品>
大豆油・サラダ油
100%表示の市販の植物性油
(コーン・ナタネ・ベニバナ・コメなどの油は大豆油の混入あり)
油を使った乾めん
あぶらあげ・おから・がんもどき
油をぬったくんせい
さかなのでんぶ
油をぬったドライレーズン等のドライフル一ツや輸入ナッツ類
ポテトチップス等のスナック菓子
魚の油づけ缶詰(ツナなど)
ショートニング
ドレッシング
ふりかけ
食パンなどのパン類(牛乳・卵)
ハム・ソーセージ(牛乳・卵)
ピーナッツバター(牛乳)
アイスクリーム・チョコレート(牛乳)
マヨネーズ(卵)
マーガリン(牛乳)
インスタント食品(卵・牛乳)


<大豆・大豆油にアレルギーがある場合の食事>

●みそやしょうゆは昔から日本で使われてきた調味料です。蛋白質はコウジ(アスペルギルス・オリザ)で発酵し分解されているためアレルギーを起こしにくくなっています。しかし、大豆アレルギーが強い場合や大豆アレルギーのある乳児の離乳食では、米味噌や米しょうゆを使いましょう。からだに合ったみそやしょうゆを使うことをおすすめします。

普通に売られているしょうゆ(大豆、小麦)がだめな場合 普通に売られているみそ(大豆、米)がだめな場合
本離造のしょうゆ(大豆、小麦)または(大豆、大麦)
麦しょうゆ(小麦)または(大麦)
米しょうゆ(米)
雑穀しょうゆ(あわ)、(きび)または(ひえ)などがあります。
本離造のみそ(大豆、米)または(大豆、大麦)
麦みそ(大麦)
米みそ(米)
雑穀みそ(あわ)、(きび)または(ひえ)などがあります。

●納豆はネバネバの糸がかゆみを起こさせるため、アトピー性皮膚炎の場合は注意します。特に、顔やあごに湿疹がある場合、納豆の糸が口の周りに付いてしまうため、小さな子供はやめたほうが無難です。
●植物性油脂は大豆油の混入のないアレルギー用の油を少なめに使います。
●市販の「100%」表示の植物性油脂(コーン、なたね、べにばな、サフラワー[ヒマワリ]、コメなど)には微量の大豆油の混入があり、大豆アレルギーの症状を押さえきれません。

“アレルギー用”として使える油(=大豆油の混入のない)には次のようなものがあります
ぶどう油(グレープシードオイル)―日欧商事
からしな油―辻安全食品
なたね油―ボーソー油脂
オリーブ油―小豆島又は輸入品の一部
ひまわり油―辻安全食品など

●植物性油脂を使う食品はなるべく新鮮な油で手作りして、油が古くなって酸化してしまわないうちに、食べるようにします。
●千しブドウなどドライフルーツは油でコーティグしていないものを使います。
●ココアはキャロブパウダーで代用します。
●乾めんには油を使っているものがあり注意します。白石うーめんや一部の乾めんには使われていません。
●パンには油(ショートニング)を使わず、型にぬる油はアレルギー用のものを使って(テフロン加工の型やクッキングシートを使うと油はいらない)作ります。国産小麦と天然酵母、なたね油を使ったパンが市販されています。
●遺伝子組換えされた大豆やとうもろこし、綿実を原料とする油はアレルギーを悪化させる可能性があるため、使わないようにしましょう。

「アレルギーっ子の生活」最新ページへ戻る       第4章『アレルギーと食べもの』のindexページに戻る       前ページ(No.04-26)ページに戻る       次ページ(No.04-28)に進む      このページに飛んできた「元のページ」に戻る