<08-12 2002年01月17日(木)公開>
長女が2歳の時のことです。卵や牛乳製品は止めていましたが、アトピー性皮膚炎は相変わらず続いていました。特に足首にできた湿疹は治らず、ついに強いステロイド剤を使ってみましたがそれでも治らず、夜な夜な夫婦で「この湿疹は治らないかもしれないな」と半分諦めいました。大豆のアレルギーらしいことは分かっていましたが、その当時は大豆油の混入のない油は入手できなかったのです。ところがやっと東京の辻食品からアレルギー用のコーン油を手にいれることができたのです。使い始めて1週間、驚いて目が丸くなりました。あんなに治らなかった湿疹は無くなってしまいました。油の食べ方がこんなに影響するなんて、驚きでした。
長男はふだんは豚肉を食べても何でもありません。我が家の豚肉は農薬の残留が少ない飼料で育てられた豚の肉です。油脂部分は多くないように食べています。でも、同じ豚肉でも脂身が多いと途端にじんましんが出てしまいます。かなり前から、肉の脂が良いかどうかでアレルギーを起こすかどうかが決まってしまうことを、子どもたちを見ていて感じていました。脂からいやな臭いのする鶏肉にはアレルギーを起こします。ほとんどの鶏肉(ブロイラー)は脂が臭くて食べられません。餌が良い地鶏や養殖のカモ肉は食べることができます。牛肉は子どもたちが嫌って食べません。厚生省の食品中のダイオキシン類等汚染実態調査報告書によるとダイオキシン類による汚染度は牛肉が高く、鶏肉、豚肉と低くなっていきます(子供たちは体で分かっているようです)。
アレルギー的な問題(大豆油や大豆油の他の油への混入の問題)、摂取する油脂の種類の問題(リノール酸とαリノレン酸)、そして油脂類はダイオキシンやDDTなどの有機塩素系化学物質など生体内濃縮を起こす脂溶性環境汚染化学物質の残留の問題があるのです。
環境ホルモン物質は生体のホルモンや神経・免疫やアレルギーの正常な働きに影響し様々な病気を引き起こします。どんな油脂をどのように食べるかがアレルギーの病気や他の様々な病気のひどさの程度・予防に密接に関わっているのです。そのことは、我が家の子供たち、外来のアレルギーっ子たちを見ていると分かります。環境汚染物質が含まれている食品を食べている子はアレルギーを起こし、警告を発しています。食べていない子たちは、病気は少なく、または軽く、元気に外来に通っているのです。