アレルギーっ子の生活

<07-22      2001年12月25日(火)公開>

【乳幼児突然死症候群の予防】

 それまで元気ですくすく育っていた赤ちゃんがある日突然死亡してしまう、これが乳幼児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrome=SIDS)という病気です。日本では赤ちゃん2,000人に一人がSIDSで亡くなっています。乳児の死亡の第一になりつつあります。1歳未満の特に4〜6ヵ月の赤ちゃんがこの病気の犠牲者です。原因はまだはっきりと解明されていませんが、こんなことが考えられています。人は呼吸をして空気中の酸素を体内に取り入れエネルギーの生産に使っています。呼吸が浅くなり、酸素の取り入れが少なくなると呼吸を多くして酸素の取り込みを多くするのが普通の反応ですが、この反応がうまく働かないのではないかと考えられています。単なる窒息とははっきり違います。原因はよくわかっていないのですが、多くの国で行われたキャンペーンでSIDSは半減しています。

 赤ちゃんをSIDSから守るための育児上の注意。

●赤ちゃんは仰向けに寝かせます。何かの理由でうつぶせ寝にする場合は目を離さないこと。
●妊娠中および赤ちゃんのそばではタバコを吸わないこと。お母さんだけでなく、まわりの人たちも吸わないようにします。
●赤ちゃんに厚着をさせたり重い布団をかけて暖めすぎないこと。室温を調節して赤ちゃんが動きやすい衣服にすること。布団はやわらか過ぎないこと、寝ている近くに枕や人形など窒息をしやすい物を置かないこと。
●できるかぎり母乳栄養にすることがSIDSを減少させます。また、母乳は感染症の発病を押さえ、親子のつながりを強くさせます。
●赤ちゃんを長い間ひとりにしないこと。寝室も家族といっしょにいることが望ましいのです。とくに、SIDSはその8割が生まれてから6ヵ月未満に起こるため、この期間は注意が必要です。哺乳動物であるヒトの本来の状態では赤ちゃんはお母さんにべったりくっついて最初の1年を過ごすはずです。お母さんの体の動きで赤ちゃんは常に刺激され呼吸を促されて乳児期を過ごすことがSIDSの予防になります。もし、ベッドですやすや寝ていても、洗濯や台所仕事に夢中になりすぎず、頻回に顔を見に行きましょう。

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