アレルギーっ子の生活

<05-08     2001年10月14日(日)公開>

【アレルギーっ子と蚊の対策】

 アレルギーっ子は蚊に刺されると、かなり腫れて水脹れができ、そこを掻いてジクジクになり、最後には化膿してトビヒを起こしてしまうことがよくあります。夏などに海や山に出かけた時、花火やバーベキューなどのために屋外に出た時などは特に注意が必要です。

蚊に刺された時の対策
●刺された時

 蚊に刺された場所を掻き壊してしまわないようにします。冷す、アルコールで拭く、かゆみ止めの軟膏(オイラックスやレスタミンなど)を塗る、弱いステロイド剤を併用する(オイラックスH軟膏、ロコイド軟膏など)等の方法を使います。軟膏はお医者さんと相談して準備・処方しておいてもらうと良いでしょう。

●化膿してしまった時

 水泡(みずぶくれ)ができ、掻き壊してしまうと、黄色ブドウ状球菌などの細菌感染を起こしてしまいます。そこを掻いた爪で、他の場所を掻くとまたそこに感染してしまいます。この場合は、イソジンなどの消毒剤・超酸性水による皮膚の消毒や抗生物質(経口・軟膏など)の使用が必要になります。

蚊に刺されないようにする

これが一番大切です。

@蚊取線香・電気蚊取(マット・液状)・スプレーなどの殺虫剤(ピレスロイド系など)は蚊の神経を麻痺させて殺しますが、人にも害があります。特にアレルギー体質の人には様々なアレルギー症状を起こしてしまいます。なるべく使わないことが原則です。

A網戸を利用します。蚊は夕方に多く飛び回り、吸血します。夕方は早めに網戸を閉めるようにします。どうしても蚊が室内に入ってきてしまう場合は、人の出入りの激しいところになるべく少量の殺虫剤を使います。もちろん、吸い込んだり、皮膚についたりしないように注意して下さい。

B超音波式の携帯用電気式蚊よけ−オスの出す超音波と同じ周波数の超音波を出して、吸血する蚊(メス)を寄せ付けないようにする機械が2000円ほどの値段で売られています。半信半疑で使ってみました。夏に毎年おこなっているアレルギーっ子のサマーキャンプで、この機械を入り口につるしたテントでは蚊に刺された人がいなく、吊るさなかったテントではみんなが蚊に刺されてしまいました。その後も使っていますが、一定の効果はあるようです。ただし、蚊以外の虫、例えばブヨやアブなどには効果がありません。キーンという耳障りな音がして耐え切れない繊細な耳を持つ人には使うことができません。自宅では、人の出入りの多い入り口に吊るしておくと多少はいいかもしれません。屋外で使うときは、腰などに吊るして使います

Cアトピー性皮膚炎やじんましんなどのときにかゆみどめに処方するオイラックス(クロタミトン)はあらかじめ刺されやすい場所に塗っておくと虫がよってきません。どうしても刺されてしまう場合は、刺されやすい場所に事前に塗っておきましょう。

D蚊は柑橘類やハッカ、バジル、レモングラスなどの香を嫌います。これらの香を出入り口に漂わせれば蚊は室内に入りにくくなります。ハッカ、バジル、レモングラスなどを入り口付近に植えたり、これらの花を乾燥させた物を利用したり、柑橘類の皮を乾燥させて利用することもできます。ただし、柑橘類・ハーブ類のアレルギーに注意。

E昔ながらの蚊帳(かや)を利用することも一つの手です。最近は東南アジア製の蚊帳を販売するところも出てきました。

F自宅周囲に蚊の子供(ボウフラ)が生存できるような水溜まりを作らないようにします。室内でも金魚の水槽などがボウフラの発生源となることがあります。

G屋外での対策の基本は、皮膚の露出を少なくすることです。屋外に出かけるとき、特に夕方から夜にかけては長袖、長ズボンが大切です。スプレー式または塗るタイプの蚊よけ(デーツ:ジエチルトリアミドという化学物質)はアレルギーっ子にはおすすめできません。

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