<05-05 2001年10月09日(火)公開>
歯が生えてくると、歯の隙間に食べもののカスが溜まり歯垢を作ります。そこには、カビの仲間(カンジダなどの酵母菌)や雑菌が繁殖します。アトピー性皮膚炎は皮膚の病気ですが、口の中に病原菌の巣があると常に口の中のカビや雑菌がヨダレとともに皮膚につき、アトピー性皮膚炎や掻き傷があるとトビヒ(伝染性膿痂疹)などの皮膚の感染症を併発しやすくなります。皮膚の感染症はアトピー性皮膚炎を悪化させ悪循環が出来上がってしまいます。歯垢はそのまま放置すると硬い歯石となり慢性化します。常に繊維の多い野菜や海草をよく噛んで十分に食べ、甘いものを避け、ブラッシングをして歯の汚れを取り除いておきましょう。歯磨きをする時は、合成洗剤の入った練り歯磨きは使わずに、やさしく十分にブラッシングします。塩をつけても良いでしょう。発泡剤や合成香料、保存剤の入っていない研磨剤中心の練り歯磨きが市販されています(子どもには不要です)。
アトピー性皮膚炎の悪化や皮膚化膿症、扁桃腺炎の原因となるA群溶血連鎖球菌は現在の多くの子どもや大人たちが歯垢の中にもっています。常に歯垢の中にいて、アレルギーを起こした時、体調が落ち込んだ時に増殖し、病気を引き起こしているようです。アレルギーを悪化させる腸管のカンジダ感染症も口の中から始まると思われます。