朝日新聞−2001年(平成13年)8月28日(火)

言いたい

●こんな企業許せない  香川県善通寺市、高校3年、多田羅善之さん、17歳)

 以前、本欄で「試用期間延長後、突然解雇された」という投稿が掲載されていた。必死で職を見つけようとしている人に対し、3カ月の試用期間を過ぎても同じ条件で働かせる。あげくの果てに仕事がひまになったといって解雇する。あまりにひどい。こういう企業は許せない。
 どこの企業でも、消費するお金の中で一番多いのは人件費だと思う。だからこそ、企業の方もその人の能力や適性を観察し、人材を選んでいるはずだ。それなのに、こんな形で解雇するというのでは労働者は納得できないだろう。

病欠でクビなんて  (奈良県、女性、無職、43歳)

 私はスーパーで立ち仕事をしていましたが、7月に中小企業の事務のパートとして採用されました。ところが、勤務し始めたとたん、腰から足が痛み、いすに座ることさえつらくなりました。病院では「これまでの仕事による節肉疲労。安静にすれば良くなる」と静断されました。
 仕事を変わったばかりですので、無理をして2週間出勤しましたが、痛みはなくなりません。やむをえず「治療のため3日間休ませて欲しい」と会社に伝えて休みました。すると、夕方には、「もう来なくていい」と電話で解雇を言い渡されました。
 まじめに仕事をこなし、退職する正社員から仕事の引き継ぎもほぼ終わったのに。病欠を認めない会社にあきれて「それなら結構」と辞めてしまいましたが、不当に解雇された怒りは収まりません。

保険料の払い損  (神奈川県、女性、無職、39歳)

 約4年間、派遣社員として働いていますが、3回保険料を「払い損」しています。
 派遭社員の場合、会社がその人の様子を見るため、1、2カ月たってから雇用保険に加入させるケースが多いのです。ところが、リストラとなれば、「まず派遣社員から」が日本の会社の不文律。雇用保険に入って6カ月未満であろうが、容赦ありません。この場合、6カ月以上保険料を納めなければ失業手当を受け取れないため、保険料は払っても、手当はもらえません。
 弱い立場の人から削減するのは許せません。雇用保険制度も改善できないでしょうか。

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